
■さまざまな庭の楽しみ方、アレロパシー:keyword■
高いところから海を見下ろしているように見えませんか。
岬の先端に、松がせり出し、そのまわりを、さまざまな岸壁の樹木が覆っているように見えます。
しかし、実際は、岸壁の緑と勘違いするところは、すべて苔なのです。
日比谷のガーデンニングショーで、公園の一部にしつらえてあります。
イベント用ですから、かなり毒々しいですが、実際の庭への導入をイメージする際には、その分を差し引いて、鑑賞する必要があります。なんといっても多様な苔の実用としての可能性が分かります。
古くから庭園作りをなさっている勝楽園
http://www.shorakuen.co.jp/の出品です。
日本庭園に欠かすことのできなった苔の生かし方を研究しておられ、こうしたイベントでその可能性を示しています。
遠近感など、日本庭園的な演出が、見事です。ショーは1日まで開催されています。
苔は生態系にはあまり貢献しない緑だと、昔、軽井沢植物園の佐藤先生に教えていただいたことを思い出します。
しかし、そのおかげで、あまり虫を寄せ付けないという性格もあるので、人の生活領域に近いところに人の望まない生き物を寄せないようにするという役割のために、家の近くにしつらえることも考えられます。
望まない他の生き物を寄せないように、化学物質などを分泌する仕組みはアレロパシー
http://www.niaes.affrc.go.jp/magazine/109/mgzn10904.htmlと言われていて、アレロパシーの力を生かして、家の近所にはそうした植物を配し、殺虫剤を撒かずとも虫を適度に寄せ付けないということができるのではないかと思えてきます。
苔には、アレロパシーはないかもしれませんが、生態系に貢献しない、他の生き物とあまり関わる必要が無い、ということから同様の効果を得られるのではないでしょうか。
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