
■窓を開けることを基本とする建築■
「床壁天井が30度で、室温を26度にするエアコンの部屋では、人間の身体にかかる負担(人体におけるエクセルギー消費)は2.6Wと大きく、エクセルギーハウスのように床壁天井を26度にして、室温は30度でも良いとする部屋では、2.OWと負担が小さく済み、快適だ」という不思議な仕組みには、いろいろと面白い効果が生まれています。
その1つが、「窓を適度に開けてすごす」という、エアコンの部屋では考えられない過ごし方です。
「床壁天井の温度の方が室温より低いと快適だ」という仕組みですから、気温は少し高めでも、適度に窓を開けて風を入れれば、さらに心地よくなる、という自然の心地よさを実現する不思議な現象なのです。といって、今年のような猛暑でも、窓を適度に開けていれば、概ね30度程度までしか、室温も上がっていません。
現在の一般的な建築は、残念ながら国の指導の方向性の関わりもあって、窓を閉めることを基本にして計画されています。これは、お住まいになる方からすると、かなり不自然な話です。「自分の好きなように窓を開け閉めするのが基本だろう」と、皆さんおっしゃいます。
実は、近年に施行されたので、新築をされる時に驚かれますが、現在の法律では、大概、一軒の家で数台、換気のための換気扇を24時間、つまり、年中休むことなく回わしていないと違法になってしまいます。
これは、シックハウス対策という、本来の換気対策ではないのですが、窓を開けないことを前提にしている建築を推し進めていることがよく分かります。
エクセルギーハウスでは、建物の壁の中や床下や天井裏などの健全状態を作ることに、勤めます。それにより室内の快適と、建物の寿命を延ばすことを両立させています。室内の空気をいじったり、室内の行為を規定したりしません。
一般建築ではこれと反対になっていることに気がつきます。エアコンで室内の空気をさわり、それを冷やすことをします。そして、「窓を開けさせない」という、住まいと手の行為を規定するものになっています。
エクセルギーハウスは、「窓を開けることを基本にする建築」なのです。このことについては
http://architecta.blog64.fc2.com/blog-entry-78.htmlも、ご覧ください。
写真は、窓ではありませんが、扉が開いている状態を映したものです。
一般に、閉まっている姿の扉に関心が向けられますが、このように、「両開きの扉が開いています。扉と壁の間の隙間のすじになっている光や、何の変哲も無いドアノブの影が美しい」という風に、開いている状態の扉の姿にも関心を向けるといいな、と思います。
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