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あれから1年:「除染」よりも「濃縮の行方対策」を

6分の1法
■自然の流れに逆らわない

人が関わらない限り、今回のような放射能問題は、自然界ではほとんど起きることはなかったことを学習しました。

なのに、起きてしまってからもさらに、自然の流れをみつめ、受け入れることから逃げようとしています。誰でも自分の近くから嫌なものを消したいと思います。それを「除染」という言葉にこめてゆきます。自分の近くから消したい、末梢したいという心が込められます。すると、自然に消えてしまうように錯覚してゆきます。しかし、放射能は消せないのです。消せないものがこの世にあることを素直に受け入れる謙虚さが必要になっています。

エクセルギーとは「拡がり散りを引き起こす能力」という物理学用語です。したがって、自分は「散かること」「集めること」という、ちょっと変わった視点で日頃からさまざまなことを見つめてきました。

福島の農地では、「6分の1法」という賢明な方法で、除染が行われています。これは放射性物質がおおよそ地表5cmぐらいの深さのところまでに存在していること、そのぐらいの深さなら容易に掘って移動できること、その土をその耕地の6分の1の面積の場所に積み上げれば、30cmぐらいの高さに成り、シートをかぶせたりして、管理がそれほど難しくない高さでおさまるというものです。

この方法から、現実を認識することが大切です。「除染」は決して消すこと、ではないのです。「除染」は実はこの6分の1法では、6倍に濃縮すること、「除染は濃縮なのです」

チェルノブイリに比べ、変化の大きな地形、さまざまな「流れ」の多い自然条件である、日本では、自然の中にあっても、この濃縮現象について、もっと認識を高め、「濃縮の行方対策」を優先して計画する必要があるはずなのです。

かつて、嫌な人を排除する「除菌」と言う表現が流布しました。「除染」と言う言葉が、社会における最悪の事態、「差別となすりあい」の現象を引き起こしてしまわないように、「濃縮のゆくえ対策」に正面から取り組むことが必要なように思えます。
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