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便利なことが必ずしも合理的ではない(その3)

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■環境を救う建築、エクセルギー、水資源開発コスト:keyword■

実は、100年ぐらい前までは、日本人の多くは、湧き水や、沢のあるところに集い、住まい、暮らしていたことが、分かってきました。その他には、浅い井戸に頼る人、雨水を甕に溜める人などさまざまだったようです。

そうした水を汚さないようにして、かつ、体に害をもたらさないようにして、活用する技術は、現在なら、いくらでもあります。

しかし、公共水道が誕生したおかげで、安心した水と出会え、衛生が維持され、それなくしてこの経済発展も、最低限の健康を保証する民主国家の形成も、ありえなかったでしょう。今日があるためには、必要不可欠なしくみとして存在しているのです。

しかし、水道も、仕組みが大きくなってきて、非合理な面が明らかになってきている「便利」なもの、
の1つのようなのです。

ここではコスト比較によって推測します。近いうちに、エクセルギー評価が実施されることを待たなければと思っています。

海水の淡水化が、好ましい造水方法だと言いたいのではなく、そうしたお金がかかる仕組みと同じくらいに、ダムを作る費用、浄水する費用が大きいということが、私たちのグループの調査で明らかになりました。ただし1997の調査です。アメリカで「もうダムをつくらない」と宣言した頃です。

20世紀に誕生した、遠くのものを活用したり、遠くへ運んで片づけるといった、さまざまな便利な仕組みには、同じような非合理の状況があることがわかります。

さて、こんな風に考えています。

「便利なものは必ずしも合理的ではありません」

では、どうしたらよいのでしょう。

「日ごろは近くのものに親しみましょう。」

「遠くのものには、非日常のためにお付き合いしましょう。」

遠くのものとの関係を拒絶するものではありません。

仮に地震がおきます。しかしそれはその地域だけの現象です。隣の地域から水を引いてくることは可能だということがわかります。隣の地域まで及ぶ公共水道などの大きな仕組みは、こうしたときに役立ちます。「遠くとの関係は、互助の関係」とも言えるかもしれません。そうした捉えなおしは、これから、必要になると思われます。


食における、関係性に似ているかもしれません。

「身土不二」
「日常は近くのものを食べましょう」
「たまには遠くのものを味わいましょう」
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