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生かすこと(その1)

材木
■日本の建築、技術の進化、これからの技術:keyword■

樹木は、樹液が体内を巡っているとき、生きている、といいます。
建築で用いる場合は、切り刻んだ「木材」になっていますが、やはり「生きているもの」として扱います。

畳も、葦も、和紙も、命あったものは、死しても「生きているもの」として扱います。
土のように、微生物など、生きているものを含んでいるだけでも、「生きているもの」として扱います。

畳は、室内の窒素をたくさん吸収してくれます。葦は湿気を吸ってくれます。こうした性格を「いきをしている(呼吸する)」と表現します。

漆喰の壁は、二酸化炭素を吸収します。そこで、「いきをしている」と表現します。
命のないものも、「生きているもの」として扱います。

日本の建築の考え方です。

20世紀には、生きているものを徹底的に殺して使うことがはやりました。
これは技術の進化の一段階であったと言えるでしょう。つまり、生きているものを制御するよりも、死んだものを制御する、あるいは管理する、ことの方が簡単だからです。

現在の技術や、知恵は、生きているものを制御する事が可能な状況になってきています。「制御」というのも似つかわしくないですね。さまざまな存在を「生かす」技術の時代になってきていると思うのです。

樹脂を含ませて、変形を徹底的に止める殺した木材や、薬品で徹底的に微生物を殺してしまった畳、などから脱皮できる、素晴らしい技術の進化の段階に、私たちは暮らしているはずです。
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