
■断熱、透湿、高気密より重要な視点、十二単衣:keyword■
寒さから身を守るために、1枚の厚いコートを着るよりも、重ね着をします。その方が暖かいし、動きやすいのです。
体を動かせば、ウエアの内外に空気の出入りも生じます。そうした体の変形、ウエアの変形による空気の出入りがあっても、重ね着の方が、暖かさを保てるのです。
ウエアでは、暖かさのために、さらに重視しているポイントがあります。それは、かいた汗がウエア内に滞って、冷たさをもたらすことがないように、ウエアに透湿性をもたせている点です。
建築よりもウエアの方が進んでいるところがたくさんあります。
日本の建築は、木材など、生きているものを「生かす」建物ですから、建物は生き物のように変形します。そうした変形についてゆけるような断熱の仕組みが望ましいことになります。
つまり、ウエアの技術に、建築に適するところがある、ということになります。
そこで、エクセルギーハウスでは、外壁に、一般に用いられているような1枚の厚い断熱層ではなく、何重にも重ねた断熱層を採用しています。
そして、ガムテープを貼りまくり、竣工当初の気密性だけを重視する一般の高気密の視点に立たず、幾重にも重ねられた層による緩和、という考え方をしています。
さらに、フィルムに包まれたグラスウールも、スタイロフォームも、持ち合わせていない、「透湿」という性能をその重ね着の部分に持ち合わせることに重点を置いています。
そうすることによって、結露も生じずに、冬を暖かく過ごそうという考えです。
西荻窪の駅前に、「
こけし屋」という古い洋菓子屋さんがあります。そこのミルフイユという、千枚の葉を重ねた、というお菓子がおいしいのです。ふわっと、しっかりと、重なりの妙味が味わえます。
冬のエクセルギーハウスは、ちょうど、ミルフイユか十二単衣をまとっているようなものかもしれません。
※
エクセルギーハウス伊豆、我孫子がもうすぐ竣工します。伊豆は2月14日、15日に、お住まいの方のご厚意でオープンハウスが実現しました。安孫子は2月末ぐらいになりそうです。 是非、体感しに、いらしてください。(お問い合わせarck@nifty.com、0422-31-3761アルキテクタ)
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