
■窓を開けることを基本とする建築:keyword■
蒲団から抜け出せないような、寒い朝でも、母親は、家中の窓を開けて空気の入れ替えをしていました。
私たちは空気中の酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出しています。私たちが室内で過ごせば、室内の空気は二酸化炭素等の多い汚れたものになってきます。
窓を開けることは大切なのです。
関東以南の風土では、特に住宅では、この換気を換気扇やダクトに頼らず、手で、窓を開け閉めする方が、よいのです。
にもかかわらず、現代の多くの建築が、窓を開けないことを基本として計画されていますから、その建物で暮らす我々は、大きな不満や、不安、疑問を感じるのは当然のことなのです。このことについては、「
http://architecta.blog64.fc2.com/blog-entry-76.htmlをご覧ください。
適度に窓を開けても、室温にあまり影響を与えないような建物が考えられます。
冬は、窓を開けると寒いけれど、閉めればすぐに暖かさが戻ります。
夏は、窓を適度に開けていても、室温がほとんど上がりません。かえって風がある時は涼しく感じます。
こうした状況を実現するためには、建物に状況の変化に対応できる包容力、調整力とでもいうものが備わっていることが必要です。
建物に、基本的な遮熱、断熱に加えて、適度な熱容量や、調湿、透湿などの性能が加わった壁や床、建物の全体構成がそれを実現させます。
「窓を開けられる暮らしは、包容力のある建物によって支えられる」といったところでしょうか。
ところで、4階にある我が家の窓辺には、朝、小鳥たちが挨拶に来てくれます。
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